6年に1度行われる、フィリピンの大統領選挙。当選確実なのは、ボンボン・マルコス(フェルディナンド・ロムアルデス・マルコス・ジュニア)でした。(議会での承認は5月27日)
ボンボン・マルコス候補の父、マルコス元大統領は、1965年に大統領に当選し、全国で道路や発電所など大規模なインフラ整備を進め、経済発展を主導したのですが、1972年には、戒厳令を出して独裁体制を敷きました。
多くの無実の市民が逮捕され、警察や軍による拷問などで命を落としたこともあり、1986年に100万人を越える民衆が集結し「ピープルパワー」と呼ばれる大規模な抗議運動を起こし、マルコス政権は崩壊したのでした。
ボンボン・マルコス候補の父、マルコス元大統領は、1965年に大統領に当選し、全国で道路や発電所など大規模なインフラ整備を進め、経済発展を主導したのですが、1972年には、戒厳令を出して独裁体制を敷きました。
多くの無実の市民が逮捕され、警察や軍による拷問などで命を落としたこともあり、1986年に100万人を越える民衆が集結し「ピープルパワー」と呼ばれる大規模な抗議運動を起こし、マルコス政権は崩壊したのでした。
汚職まみれの独裁政権の息子が、何故圧倒的大差で大統領に?
マルコス政権の事は多くの若者は知りません。日本も、汚職で名高い岸信介の孫(阿部晋三)が総理に2度もなったように。
前マルコス政権を知らない若者を中心に、SNSを通じた発信を通じ、父親の故・マルコス元大統領の政権初期の実績(経済成長やインフラ)を流して、支持を得ているのです。(ボンボン・マルコスはYouTubeのチャンネル登録者数は現在220万人を数え、フェイスブックのフォロワー数は580万人に上る「スーパーインフルエンサー」)
息子である自分も大統領に当選すれば、インフラ建設を通じて、コロナ禍で疲弊したフィリピン経済の復興を進めると訴えていました。
日本とは違い、フィリピン人の7割は40歳未満と若者層がカギとなります。
また、若者だけではなく上の世代にも、支持が広がっています。独裁政権が倒れた後、フィリピンは経済発展から取り残されたと感じているからです。(マルコス政権の時の方がフィリピン経済は良かった)
加えて、マルコス家はドゥテルテ氏と関係が深いのも大いに関係しているでしょう。(ドゥテルテ氏の父はマルコス政権下で閣僚でした)
こういった事が重なり、独裁者の息子ボンボン・マルコスが人気を誇っていたのです。
しかし、ボンボン・マルコスが大統領になっても、フィリピンとフィリピン人はそう簡単には変わらないので、国民はすぐに失望するかもしれません・・・
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