一月半ほど前に、中国の北京市で人民大会堂が開催されていましたが、閉幕後に国務院総理の李克強と、内外記者がオンラインビデオ形式で質疑応答を行いました。

その中で特に注目を集めたのは、国民の貧困脱出についてでした。というのも、2015年のフォーラムで、「今後5年間で中国の貧困ライン以下の7000万人以上の人口を全て貧困から脱出させる、誰1人も落ちこぼれることは許されない」「2020年以内に貧困脱出闘争に勝利して「2020年以内に貧困脱出闘争に勝利して貧困人口をゼロにする」と宣言していたからでした。



李克強は質疑応答で、「中国国民1人当たりの平均年収は3万元(約45万5000円)だが、総人口14億人中の6億人は月収がわずか1000元(約1万5150円)前後である」と述べながらも、貧困脱出闘争の任務は完成できると述べているのです。

年収45万5000円、月収は4万円以下ですね。それで、貧困脱出というのはどれだけハードルが低いのでしょう。

ちなみに、その月収がわずか1万5150円の中国人の75.6%(約4.5億人)は農村住民であるのです。また、6億人の分布は中国の中部と西部の比重が高く、中部は36.2%、西部は34.8を占めており、中国内の地域格差が生じているのです。

我々日本人が見る100万円以上爆買いを中国人や、マンションを買いあさってる中国人はごく一部なのです。

ちなみに、フィリピンの場合は
国家統計局国際労働機関(ILO)によりますと、平均年収は約48万円(約23万ペソ)と中国人とほぼ同じなのです

しかし、私の知人の医師や弁護士達は月収数百万円だし、ビジネスマン達も日本人とほぼ同じ月収を得ているのです。

私の住んでいるコンドミニアムは、7階のお部屋が庭に面しているのでかなり高く、中には10万円以上、15万円以上の家賃の部屋がありますが、フィリピン人で埋まっております。

一方、中国人とフィリピン人の平均月収の方達は、密集した長屋のエリアに住んでおり、中には電気が通っていない地域の方も多いでしょう。

食事も、米食が中心でおかずを3品や4品並べるのは困難でしょうね。フィリピンの中流層が大好きなジョリビーやマクドナルドでの一番人気は、“ライス&チキン1個&コーラ” のセットメニューなのです。



そんな中国やフィリピンですが、現実には贅沢をしまくっている中国人やフィリピン人も多くいるのです。

そして、彼らはだらしない服装をするのを嫌います。というのも、短パンやサンダルばきでうろうろしていると、お手伝いさんや運転手や貧困層の人に思われるからです。

日本では格差が広がったといっておりますが、海外に比べるとはるかに中流層が多いのです。

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