犬に噛まれたのはフィリピンで昨年の9月頃で、先月豊橋市の医療機関で受診し、足首の痛みや腹痛、嘔吐、水を怖がる等の症状を訴えて入院していたようです。
そして、先月22日に国立感染症研究所の検査で狂犬病を確認したのです。
まずは、狂犬病について簡単に記載致します。
《概要》
狂犬病は、毎年世界中で約5万人の命を奪っているウイルス感染症であり、一度発症すると致死率はほぼ100%に至ります。インドが世界一の狂犬病国で、続いて中国、そしてフィリピンはNo.3なのであります。新型コロナウィルスの致死率が約6%、インフルエンザの致死率が0.1%未満ということなので、狂犬病がいかに恐ろしいかおわかりでしょう。
《原因と感染源》
一般的には感染した動物の噛み傷等から唾液と共にウィルスが伝染します。傷口や目や唇等を舐められた場合も感染する確率が高い。感染源は、犬、猫、こうもり、猿、あらいぐま等。
《潜伏期間》
通常1ヶ月から3ヶ月、長い場合は1年や2年の場合もあります。
《症状》
発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、疲労感といった風邪のような症状ではじまり、咬まれた部位の痛みや知覚異常を伴います。 興奮や不安状態、錯乱・幻覚、攻撃的状態、水を怖がるなどの脳炎症状を呈し、最終的には昏睡から呼吸停止に至ります。
日本では狂犬病予防法の制定後、徹底した管理のもと、狂犬病は撲滅しております。しかし、ここフィリピンではそんの制度があるはずもなく、狂犬病をもった犬がそこらじゅうにいるのです。何もしらない日本人の方が犬に手を差し伸べて噛まれたケースも多々ございます。
私がセブ島の病院で働いている時は、犬にかまれた日本人の方と数十名接しました。その場合は、すぐに病院に来て頂き(原則24時間以内。早ければ早いほど良い)、傷口を洗い、消毒液で等消毒し、一刻も早くワクチンを注射して、発症を防ぐ必要があるのです。
上述したように、狂犬病は感染してから発症するまでの期間がありますので、発症を防ぐために暴露後のワクチンを数回注射して頂くのです。(回数は事前に予防接種をした場合としていない場合で違います)
発症すれば致死率が100%なので、一回目の処置はなるべく早く行う必要がありますので、犬に噛まれたという方から連絡が来たり、目撃等があれば、直ちに病院に来ていただいてすぐに医師・看護師に処置をさせました。
その甲斐がありまして、セブ島で犬に噛まれた数十名の日本人の方は、発症していないかと思います。(ニュースにはなっていないので)
Hiro@セブ@hirocebu0214
@kfkggkfkdfg 発症すれば致死率はほぼ100%です。潜伏期間は一般的に1か月~3か月ですが、1年を超える場合もあります。犬に噛まれた場合、暴露後のワクチンを5回ほど摂取すれば大丈夫なので(発症しない)、私の居住しているセ… https://t.co/TNhlRPxRd9
2020/06/15 11:52:42
ちなみに、フィリピンの犬は1,000万頭近くのうち10%ほどの犬しか予防接種を受けていないので、フィリピン生活は狂犬病と隣りあわせなのです。
2006年には、日本人の方もフィリピンで犬にかまれ、帰国後に発症致しました。(かまれた後、ワクチンの摂取は受けていない模様)。
昨年度はノルウェー人女性がフィリピンで犬に噛まれ、帰国後に発症しております。
ここセブ島は野良犬だらけなので、セブ島に来られる方はくれぐれも、ご注意ください。
他のフィリピンの怖い病気の記事 → 一生直らない感染症・フィリピンには800万人感染
コメント
コメント一覧 (8)
比例すると思います
滞在先から商業施設e t c.への
移動には出来るだけタクシー
を利用しましょう
ワクチンを事前に受けていても、犬に噛まれたらワクチンを何度も受けなくてはいけないようです。
狂犬病ウィルスはRNAウィルスですから今般話題になっているアビガンで治療出来ないのかなと思っております。
コロナにアビガン、狂犬病にもアビガン、とか、上手くいかないものなのでしょうか。
注射は何度も痛いしワクチンは高いしで安いアビガンが効くのなら朗報だと思うのですがね。
今年1月の滞在時に噛まれました・・・40分後には公立病院へ行きワクチン接種を受けました。(計4回・6本)費用13000Pほど。
その時ですが、医者は噛まれた傷口を洗浄や消毒はしてくれません・・・家に帰って自分でやりなさいとの呆れた言葉・・・
フィリピンの医療は医者の意識と同様に低いです・・・!
住んでいる家の近くにも野良犬がうろつきます。その理由の1つは、ガードマンがえさをあげるので、犬がエントランス付近に大量に居座ったりするのです。高級コンドでも同様です。苦情を言っても聞き入れてくれません。困ったものです・・・
はい、事前に予防接種を受けていても犬に噛まれれば暴露後のワクチンを注射しなければいけません。ワクチンですが、万能のワクチンがあれば毎年でも摂取したいですよね。
Hamreyさん、こんにちは。
洗浄消毒をしないで、利益のあるワクチン接種だけやったのですね。フィリピン人医者らしいです。フィリピンは医療レベル、医療モラルが低いので、未だにコロナをおさえることができません。
一説には捕獲された引き取り手にいない犬はワニのえさになるとか
ダバオに野良犬がいないる理由それは女房のいとこの死と関係があります。
女房のいとこある時近所の野良犬に引っ掛かれたそうです。
その後風邪の症状に似た状態になったためまさか狂犬病感染と思わず安静にしていたため手遅れになり死亡しました。
当時女房の父親地元の観光協会の会長をしており、ダバオ市で観光協会の会合の折、出席していた当時の市長(ドテルテ大統領)
に野犬の危険性を訴えた所翌日ダバオ中の野犬の射殺命令を出したそうです。
ほかの人とは雲泥の違いです
野良犬のことを射殺すれば、動物愛護団体等が非難しますが、人間の命が常に危険にさらされていることを思えば、荒療治は必要でしょうね。そして、フィリピンはドゥテルテ大統領のような人でないと駄目ですね。日本の政治家がフィリピンで行政を行っても、なめられて、誰も従わないし、何も変わらないでしょう。野良犬の話に戻りますが、貧困層のエリアは野良犬と共存してます。そして、野良犬が腹をすかしている時などは子供や幼児はかまれて亡くなっているでしょうね。戸籍にないので数はわかりませんが、おそらくとんでもない数が犠牲になっているでしょう。