●世界保健機関(WHO)は,ポリオウイルスの国際的な広がりについて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。
●ポリオ発生国(アフガニスタン*,インドネシア,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,アンゴラ,ベナン,カメルーン*,中央アフリカ*,チャド*,コートジボワール,中国,コンゴ民主共和国*,エチオピア*,ガーナ,モザンビーク,ニジェール*,ナイジェリア*,パキスタン*,ソマリア*,トーゴ,ザンビア)に渡航する人は,追加の予防接種を検討してください。
*これらの国の全土又は一部に退避勧告を発出中。
ポリオ(急性灰白髄炎)という病気は、ポリオウイルスが脊髄神経前角の運動神経核を侵すことで四肢を中心とする全身の筋肉の運動障害、いわゆる弛緩性麻痺(だらりとした麻痺)を起こす急性ウイルス感染症で、かつて小児に多発したために小児麻痺とも呼ばれた病気です。
ポリオの感染経路は,感染者(特に小児)の糞便又は咽頭分泌液との直接接触等によってポリオウイルスが人の口の中に入り,腸の中で増えることで感染します。また、増えたポリオウイルスが再び便の中に排泄されて,この便を介してさらに他の人に感染します。汚染された水や食物などからも感染することもあるのです。
フィリピンでは、今年に入ってポリオの感染者が続けて出ているのです。(ミンダナオ島とルソン島とで発生。マニラの下水道と、ミンダナオ島ダバオの水路からポリオウイルスが検出されてます)
WHO(世界保健機関)は、ポリオの影響を受けた地域のすべての旅行者と居住者に、ポリオに対する完全な予防接種を行うことを推奨しています。
ちなみに、フィリピンでは2000年にポリオ根絶宣言をしているのです・・・
今年最初には、フィリピンでは麻疹が大流行し(1月・2月で10,000人以上の感染者)、7月からはデング熱のことで話題になり(8月の時点で年間感染者が15万人以上)、そしてポリオへの注意喚起が発令されました。
フィリピンに来られる際には、治安だけでなくこうした悪環境に来るという認識が必要でしょうね。
無菌状態の日本で育った方々は、これらの病気以外にもたくさんの病原菌がフィリピンでは待ち受けているのです・・・
コメント
コメント一覧 (2)
人口が爆発的に増加すると
衛生環境がきゅうげきに
悪化します 亜熱帯・熱帯
渡航は慎重に
私はフィリピンで病気が蔓延する理由には、フィリピン政府と国民の意識に原因があると感じます。フィリピン政府がもっと医療に税金をかけ国民が病院に行きやすくして、国民の意識がもっと衛生面を意識すればより病気は少なくなるかと思います。セブの病院でいえば、蚊やハエが飛び回って、患者さんがマスクなしで咳をしてウィルスなどを撒き散らしている様を見れば、病院に行くのが億劫になります・・・