関西育ちのロシア人・小原ブラスさんによりますと、日本の病院の評判は悪いようです。

テレビ等ではよく、日本の医療技術や医療制度の評価は国際的に高く、海外からわざわざ日本に来て治療を受ける外国人も多いと取り上げられてますが、外国人は皆、「日本の病院最高!!」と思いながら通っているとテレビ等で報道されてますが、実はそんなことはないようです。

小原ブラスさんの友人や親戚などは、長期間日本に滞在し言葉の壁のない外国人でさえ、あまり日本の病院には行きたがらないことが多いのです。



以下、小原ブラスさんの記事を引用します。

受付を済ませ、お年寄りの多い待合室でモニターに診察の順番を知らせる番号が表示されるのを待っていると、看護師が出てきて何やら叫んでいます。

「コバラ、プラ…ん?コバラ、ブラスさーーん!!いらっしゃいますかーー!!」

ああ、僕の名前や。そう、僕の名前は8割ぐらい確率で1度読み間違えられます。その為「はい」と答えた僕は「変な名前やな、どんな人や?」と全待合室のお爺ちゃんお婆ちゃんの注目の的になるのです(これ殆どの外国人があるあると頷いてくれますよ)。

いや、恥ずかしいから! 番号何のためにあるねん! 番号で呼んでくれや! という感じですが、病院はお年寄りも多く、番号で呼ぶと混乱が起きるのかもしれません。仕方ないのでここは恥ずかしさをグッと堪えます。

看護師は大声でニコニコしながらこう言います。

「コバラさん、本日は初めてですね。どのような症状でしょうか? いかがいたしましたかー?」

「はーい! 足の裏にホクロが2個あるので、ガンじゃないか診察してほしいでーす!!」

って言えるか! いくら混雑しているからって、ここでそれ聞く? 「風邪で咳が止まらなくて」とかならまだいいかもしれませんが、ここは皮膚科ですよね。若い女の子が水虫を診察して欲しくて来ている可能性だってあります。

「ここでは言えません」と言ったらそれはそれで感じが悪いし、人に言えない症状って何? と余計な憶測を呼びます。待合室で自分の症状を言わされるのは、辱めそのものでした。

もちろん、徹底してプライバシーを守ってくれる病院は増えていると聞きますし、紙に書いてもらう工夫をしている病院も増えています。むしろ、待合室で症状を聞くほど配慮のない病院の方が少ないかもしれません。

でも、診察室がカーテン1枚で区切られているだけで外に丸聞こえだったり、薬局で薬を受け取る時に周りに聞こえる環境で説明をされるなど些細ではありますが、患者のプライバシー保護のための配慮はまだまだだと感じます。

日本人って人の目を気にするし、何かと個人情報個人情報と言われる時代なのに、何でここだけ意識が低いのでしょう。

海外では医療が充実していなくても、この点はかなり徹底されている印象です。ロシアでは診察室に入るまで症状を聞く病院はありませんし、診察室は完全に個室です。

歯医者も日本のように1つのフロアに何台もチェアーユニットを並べて、複数の患者を同時に治療することは珍しいです(これは日本の方が効率的かもしれません)。症状、病名はトップクラスの機密情報として扱われます。



実は私がセブ島の病院で働いている時も、フィリピン人医師や看護師達も上記のことは指摘しておりました。

例えば、セブ島で働いている日本人や語学学校の生徒さんが病院に来た後に、職場の人や日本人スタッフが電話で患者さんの病名や検査結果を聞きだそうとするのです。

当然、フィリピン人ドクターや看護師達は拒否し、個人情報保護のことを説明しました。しかし、尋ねてきた日本人スタッフ達は釈然としないのです。

当然日本に個人情報保護法という法律があり、そこには全ての病名・診断名の漏洩はもちろんのこと、
または受診したという事実自体が要配慮個人情報とみなされると記載があります。

しかし、ほとんどの日本人はそのようなことには無頓着のような気がします。また、特に日本企業がこうした法を遵守していない気もします。

幸い私は旅行会社や病院で働いていた経験があり他の方よりは精通しておりますので、そのような取り扱いに対しては指導・アドバイスを致します。が、なかなか理解してもらえないのが現状です。

組織の意識を変えるのは難しいなと感じている今日この頃です。

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