前回の記事でのBBさんのコメントで「明日はパッキャオの敗北について解説願います」 とございましたので、今回はパッキャオの敗因について掲載致します

僕は正直、2010年マニー・パッキャオが国会議員になった時に“明白な敗北は近い” とは思ってました。が、今回はたくさんの要因が重なりすぎました 以下、まとめてみました

1.国会議員との2足のわらじで、以前のような練習の量が行えない
これはひじょうに重要な問題です。ボクシングほど体力のいるスポーツはないのです。世界王者といえども、試合前のハードトレーニングは必須なのです とりまきが多すぎるため、練習に集中できないのは辛いです

2.年齢と消耗度
マニー・パッキャオは来週34歳になります。「ファン・マヌエル・マルケスの39歳に比べれば若いだろう」 という声はあるかもしれませんが、パッキャオとマルケスではタイプが違うのです。マルケスのようなテクニシャンタイプでは、年齢とともに熟練度が増してくるボクサーは多いのです(それでも39歳は驚異です)が、パッキャオのような爆発力・攻撃力で圧倒するタイプは20代後半がピークだと思います(日本人の場合は20代前半から25歳) 加えて、パッキャオは1998年に初めて世界王者になって以来第一線で戦っております。特に2003年マルコ・アントニオ・バレラと戦って以来、モラレス、マルケス、デラホーヤ、ハットン、コット、マルガリートらスーパー王者級と続けて戦っているので、かなり消耗・磨耗していることでしょう 今回の試合、パッキャオはいつもより相手のパンチへの反応は鈍かったように感じました

3.精神的なものやモチベーションの欠落
貧乏な家族からはいあがり、今や億万長者になったパッキャオにはモチベーションが欠けている事は容易に想像ができます。また、マルケスとはこれまで3回も試合をし2勝1分なのでなおさらのことでしょう パッキャオ自身、自信過剰だったことを言及しております

4.マルケスこそパッキャオの苦手なタイプ
今までの対戦相手は、パッキャオが爆発・突進すると後ろに下がり後手後手にまわっておりました。パッキャオより10cm以上も大きなマルガリートでさえ、パッキャオの圧力に押しつぶされていました。が、マルケスはパッキャオが前に来ても巧みに距離を保って、カウンターをあわせるカウンター・パンチャーなのです。カウンター・パンチャーにとって、1試合目より2試合目が、また2試合目より3試合目、3試合目より4試合目の方がタイミングをとりやすいのは必然なのです

5.戦略の誤り
過去3戦すっきりとした決着がついていなかったので、パッキャオは今回強引に行き過ぎました。

以上、5つの要因が重なれば世界の英雄パッキャオでも負けてしまいます。そして、上記にも書きましたがパッキャオのピークは2010年の国会議員になった直後の試合(大男マルガリート戦)で、後は下降しております

しかし、パッキャオの偉業は何ら変わることはなく燦然と輝いております。ただ、フライ級からスーパーウェルターまで10階級も駆け上がってきた超人パッキャオも、鳥人イカロスのように“あまりにも高く飛びすぎたから、羽を失って地に落ちた” のでしょうか そうなんです、パッキャオはあまりにも高く高く高く飛びすぎたのです

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